AWS Proton にダッシュボード画面が登場し、テンプレートや環境・サービスの管理がしやすくなりました
いわさです。
社内やチーム内でインフラやサービスのテンプレートを共有したい場合 CloudFormation テンプレートなどを単純に配布してしまうと、実際のそのテンプレートを誰が使っているのか、テンプレートのバージョンアップをした際にどのように配布するのか、古いバージョンをどれだけの人が使っているのかなどをトレースするのが難しくなります。
AWS Proton を使うと、そのあたりのテンプレート運用を統制管理することが出来てとても便利になります。
それでも大量の環境やサービスが存在している場合だと、状況を整理するのが少し大変でした。
今回のアップデートでそれらの情報を俯瞰して参照出来るダッシュボード機能が提供され、このあたりの情報をすぐに確認出来るようになりました。
早速使ってみましょう。
テンプレートとリソースのサマリーとサービスインスタンスステータスが確認出来る
サイドメニューに「ダッシュボード」が追加されています。
ここでは以下のように作成された Proton テンプレートと、テンプレートから作成されたリソース、サービスインスタンスの一覧を確認することが出来ます。
リソーステンプレートについていくつか数値が確認出来ます。
以下の記事などを通して Proton テンプレートを事前に作成済みでした。
環境やサービスが今は存在していないので実際にデプロイしてみましょう。
以下で事前準備済みの環境テンプレートから Proton 環境をデプロイします。
以下では事前準備済みのサービステンプレートからサービスインスタンスをデプロイします。
ただし、参照リポジトリに問題があってエラーが発生する状態となっています。
デプロイ後のダッシュボードは以下のようになりました。
右上のテンプレートについてはデプロイ状況に関わらない事前準備したテンプレートの数が表示されています。
その他の情報は実際にテンプレートからデプロイされている、Proton と紐付いたリソーススタックのサマリー情報です。
リソースステータスサマリーを確認すると、環境は最新環境が 1 つデプロイされていて、サービスインスタンス(紐づくパイプラインも)については Failed ステータスのものが存在することがわかります。
サービスインスタンスから対象のサービスが把握出来るので開発チームと連携して問題を特定しやすくなりました。
バージョンアップ保留状況の把握が出来る
このリソースステータスサマリーで Minor update pending と Major update pending の数がすぐわかるようになったので、テンプレートの推奨バージョンを更新した際にまだアップデートされていない環境がどれだけあるのかをすぐに把握出来るようになりました。
これかなり良くないですかね。
ちょっとこれも試してみましょう。以下の記事を参考にテンプレートをバージョンアップさせます。
新しいテンプレートパッケージを用意し、以下から新しいバージョンを作成します。
新しいメジャーバージョン 3.0 がドラフト版として作成されました。
ドラフト版の時点では Update Pending としてはカウントされていないですね。良いですね。
このドラフトバージョンを公開し、推奨バージョンに変更します。
そうすると以下のようにデプロイ済みの環境でメジャーバージョンアップがまだ保留中の環境が存在することがすぐにわかりました。
さいごに
本日は AWS Proton にダッシュボード画面が登場したので使ってみました。
Proton を使って社内環境を管理したいという管理者の方にはとてもありがたい機能なのではないでしょうか。
今までも数個の環境やサービスであれば管理出来ていたと思いますが、大量の環境を管理するとなった場合にすぐに状況を把握することは困難でした。
今回のアップデートで管理者が大量の環境の利用状況をすぐに確認することが出来るようになりました。